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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -
そして溢れた[6/6]

目覚めて最初に見えたものは真っ白な天井。

病院、だ。

ヨロヨロと立ち上がり病室の外へ出て。

歩き出す、あの人のいる部屋へ。

病室の前には土方さんと沖田さんがいて。

神妙な面持ちに私はまた膝から崩れ落ちそうになる。

「会ってやって下せェ」

沖田さんに支えられ中に入る、と。

そこにいたのは眠っている近藤さん。

本当に眠ってるだけ?と。

厚い胸板に手を当てると、確実に動いている鼓動を感じる。

「まだ意識は戻ってやせんが、甦ったようで」

さすが近藤さんだろィと笑う沖田さんに私も何度も頷いた。

「あんだけ、あんたに大好きだなんて叫ばれて、未練残っちまったんでしょうよ」

ああ、そう言えば聞かれていたか。

恥ずかしくなったけれど、それでも。

「…だったら、何度だって言いますよ…」

泣きながら微笑む。

「近藤さんが大好きだって」

そう、何度だって。

「…オレだって、そう思ってた」

聞き覚えのある、あの優しい声に。

彼に目を落とす。

変わり無い優しい微笑み。

思わずその肩に縋りついて。

「おかえり、なさっ…」

________待ってた…。




fin



アトガキ

今朝見た夢の台詞が忘れられなくて(笑)
「…オレだって、そう思ってた」
夢とは全く違った切ないシチュエーションですけれど
今日の気分は近藤さんだったんです♪
近藤さァァァァん♪

2014/1/26 茅杜まりも


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