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「#幼馴染」のBL小説を読む
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そして溢れた[3/6]

それから、だ。

度々同伴出勤の約束があって。

その度に私のこと楽しませようと時には似つかわしくないバラの花束を抱えていたり。

やはり似つかわしくないスイーツパラダイスで甘いものを食べたり。

カラオケでジャイアン並な歌声を響かせたりして。

ホンットにかっこ悪くて、ゴリラのくせに。

…ゴリラのくせに。

ポツンと落ちたものは後から後から落ちてくる。

そっと私にポケットティッシュを差し出してくれる土方さんは。

「あんたは、近藤さんのこと…好きだったのか?」

そう聞かれて。




好き、だった。

好きになってた。

いつの間にか彼が来るのが楽しみで。

『花奈さんッ』と駆け寄ってくる笑顔が見たくて。




「…好き、でした」

素直に呟いた瞬間に溢れ出した声は嗚咽。

「死なないで、近藤さん!!お願い、帰ってきてェェェ」

病院中に響き渡るような叫び声と共に。

顔を覆って盛大に泣き出した私の側。

土方さんも沖田さんも何も言わずにいてくれた。


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