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君に届け!2[2/4]

「神社だ、寺だって、同じようなもん見せられても全然面白くねえっての!」

「…お前はきっと前世ロクな者じゃなかったのだろうな、まぁ今世でもじゃが…不憫なヤツだ」

罰当たりめと蔑むヅラの横で、欠伸してっけど眼帯男!!

オレじゃなくってそっち注意しろよ、オラ、毛玉は女子盗撮ばっかしてやがるし。

「そっちの班盛り上がってますねィ」

「お?沖田クンンンンン?!」

女の子たちに首輪つけてアンタ何してやがんですかー!!

「こっちは大変でさァ、そっちの班に雑じりてェと泣くゴリラくんに女の子にモテないと泣く屁怒絽くんに地味で可哀想な人しかいなくって。仕方ねえから班仕切ることになっちまったんでィ」

見れば沖田クンの後ろにはその可哀想な人たちがしょぼくれて付いてきてた。

「…大変だな」

あんな班で5日もだなんて耐えられねえわ、マジ勘弁、けど。

女子男子真っ二つに別れちまってるこの班も割とヘビイだぞ?

女子は軽蔑の眼差しでオレを敵視してやがるし、野郎どもはお前のせいでとやっぱりオレを敵視する。

つまりは、全部オレが蒔いた種ってこと…笑えません!!!

「とっとと歩けよ」

後ろから蹴られた。

「うっせーな、何で蹴んだよ?」

「触りたくねえからだ、あん?!」

神楽、おっかねえ…オレ泣きそう。

「桂君、後で感想お願いしてもいい?私たちそういうの苦手で」

妙の頼みに桂は頷いてメモを取っている、そうチームでのレポートを後で提出しなくちゃだしな。

「高杉、さっき建物の外観撮ってただろ?そのSDカード後で貸してくれないか?レポに貼ろうと思うんだが」

眼帯コンビな九兵衛と高杉もいつの間にか二人並んで話していて。

で、オレ神楽で?

毛玉、コラ!!テメエが何で花奈の隣にいんだよ、ゴラァァァァ!!!

「余所見してんじゃねえぞ、仏像にぶつかったらどうするアル!!」

って蹴られたらよろめいて危なかったのオメエのせいね?!

「花奈ー、写真ば撮ってほしいがか」

仏像の隣で仏像の真似する毛玉をひと睨みして「館内写真撮影禁止だから」と去っていく花奈ナイス!!

「そういや、明日の自由時間どうすんの?」

神楽に尋ねたらすげえイヤな目で睨まれた。

「聞いてどうするアル?!アレか?尾けてくる気ネ?!この変態野郎がァァ」

「ち、ちげえって、ただ聞いただけで」

「女子チームで回るネ、京土産探しアル!」

「…一緒していい?」

「…幾らくれるネ?」

「は?」

「ただで連れてくわけにはイカナイアル!!せめて甘味処の代金ぐらい払って」

「別にいいぜ?」

いつの間にか高杉がいて。

「そうじゃな、あんみつぐらい奢ろうではないか、むさ苦しい顔ばかりなのも飽きる」

ヅラもそれに乗ってくる。

「奢ってくれるならいいわよ?尾いてきても」

妙も九兵衛もOKらしいけど…花奈は?

見ると何も言わずにまた見学を始めていて、その顔がどうだったのかを見るのを忘れた。

けど…何も言わねえってことは、だ。

オレ、いいようにとってもいい?


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