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テンパな人とテンパる人[3/4]

「…エ?ストーカー?」

「違ェから、たまたまだからァ!!!」

「なァ、花奈。局長がストーカーだと、やっぱ真選組って全員ストーカーになるわけ?」

「なんねーから!!!ストーカーとかじゃねえから!!ストーカーは近藤さんだけ、って、んなこたァどうでもいい!!テメエ、花奈連れてどこ行く気だ?!」

花奈まで変な目で見てんじゃねえか、バカなこと言うな、万事屋ッ!!!

「どこって、ねえ〜?大串くんにゃァ関係ないことなんで。で?たまたまオレらが待ち合わせてた公園の植え込みにたまたま隠れてるんですかァ?たまたま捜査か何かッスかね?大変ッスねえ〜!」

ヘラヘラとまるでお見通しと言わんばかりの万事屋の態度が腹立たしくて仕方ねえ。

「ああ、そうだよ、たまたま捜査だよ、たまたま色々あんだよッ!!!!もう終わったけどな、帰るぞ花奈」

「え?」

万事屋の隣から花奈を引き剥がす。

「土方さん、私、今日銀ちゃんと」

「…今日だけ、か?」

「え?」

「今までだって、会ってたんじゃ」

「…そうですけど」

悪びれもせずにそう言うということは、だ。

…もしかして、付き合ってた、と思っていたのはオレ1人で。

花奈はとっくにこの男と付き合ってた、とかそんなんだったり…?

「もしもーし、オーイ、大串くーん?!」

「銀ちゃん、土方さんですよ」

「あ、そうだっけ?ヤバイって花奈、何かこの人灰になっちまってんだけど」

「え?」

見上げた土方はどこか遠くを見ており、二人の様子には気づいておらずで。

「…今日は止めとくか、何か勘違いしてるみてえだし、この人」

「勘違い?」

「オレと花奈が浮気してるとか、思ってるみてえよ?」

「エエエエエッ?!」




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