絶対服従!![3/4]
「大丈夫かのう?!」
フワリと身体が浮かんだかと思うと、黒もじゃさんのドアップ。
「辰馬、テメエ何掻っ攫ってんだよ、コノヤロー!!!」
「金時が離してくれそうもないやきー。はよう、わしにもアーンばしとおせ」
サングラスから時折覗く目が蒼いことに気付く。
銀時さんは紅い目で、二人ともその目がたまぁに怪しく光る。
その瞬間、ドキっとしちゃうのだけれど…。
「ご主人様、あのっ、膝の上…」
気付くと黒もじゃさんは私を膝の上に乗せたまま、口をあーんと開けている。
「気にすることないぜよ」
いや、気にしますよ?
私、弱いんです、色々と…。
モゾッと動くとしっかり逃げないように抱え込まれて、倒れちゃいそうですよー!!!!
「では、ご主人様、アーン」
手でサンドイッチを掴み、黒もじゃさんの大きな口に入れてあげると。
一口でパクン。
その唇に指先が触れてしまって、真っ赤になる私を満足そうに見下ろして。
揺らめく蒼い目。
ニヤリと笑ったかと思うと。
「すまんがー!!!花奈ちゃんの可愛ええ指を汚してしもうた」
と、私の手を握り指先を口に含み、ちゅっと何度も吸う。
「花奈ちゃんも、アーンじゃ」
やっと解放されたと思ったらサンドイッチを頬張されて。
苦しくなっていると。
「あー、すまんやきー。水分ば取らんとイカンが」
コップを差し出されて、それをゴクゴクと飲み干した。
「慌てるきに、零れてしもうて」
クスリと笑う蒼い瞳が、近付いてきて。
首元に流れる水をピチャピチャと舐め取る。
その様子を白もじゃさんも楽しそうに見ていて。
「オレにもさせて?」
とズイッと乗り出してくるのを。
「ダメやきー!!!」
と黒もじゃさんが押しのける。
押しのけながら。
「花奈ちゃんは、わしのもんじゃろう?」
そう覗いてくる目に。
ウットリと頷くと。
パクンと耳を食べられて。
「まっこと、可愛ええが。食べてもえいかね」
食べる、って…。
…あー…ダメ。
もう、もう、もうっ…。
「…ご主人…さまぁっ…」
「花奈ちゃーん?!」
「花奈ちゃん?どうしたがか?!」
遠くで聞こえる声にすらグラグラしながら落ちていく____________。
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