はぁはぁ曽良さん、今日も素敵。その低く素敵な声で罵られたい。罵倒されたい。そのお美しい手で鼻血が出るぐらいおもいきりビンタされたい。張り回されたい。髪の毛を引っ掴んで引きずりまわされたい。はぁはぁ曽良さんに虐められたい。泣き叫ぶぐらいひどく虐められたい。

「相変わらず兄弟そろって気持ち悪いですね」

気がつくと曽良さんが真後ろに立っていて、汚らしい物を見るような見下した目で私を見ている。ああ、たまんない。あ、鼻血が。

「キャアアアア!何で曽良さん私が考えてることが分かるんですかァ!?テレパシー!?通じ合ってるの私たちィィィィ!」
「全部声に出ていましたよ、しかもかなりの大音量で。気持ち悪いんで私の名前を呼ばないでください。気持ち悪いのとかあなたの兄の芭蕉さんだけで勘弁ですよ。どちらか死んでください。いや、どちらも死んでください」
「はあはあ、駄目だよ曽良さん、そんなこと言ったら興奮するじゃないですか!」
「もうあなたは脳みそ腐りきってるから何言っても無駄ですね」

そう言うと曽良さんは呆れたようにため息を吐き私の横に腰を下ろした。ああ、横顔もかっこ良い。いきなり不意打ちで横からぶん殴ってくれないかな。

「あなたはそんなに私のことが好きですか?」
「はい!大好きです!もう好きとかゆう次元のレベルじゃありません、曽良さんは私の中で絶対的な神の領域です!」
「そんなに好きなら、別に付き合ってあげても良いですよ」

そう言って曽良さんがちらりと私の方を見た。やばいやばいやばいやばい!鼻血がッ…

「そそそんな滅相もないです!私みたいな分際で曽良さんの彼女だなんて、図々しすぎて死にます!私は遠くから見つめてるだけで満足なんです、あわよくば罵倒されて折檻されて牝奴隷にされたいと想像してにやにやするだけでもおこがましいです!」
「私はあなたのそういうところが大嫌いです」
「ええええぇぇぇ!?」






嗚呼、片想い。
(この私が付き合ってあげると言ってるのです。素直に「はい」と言いなさい)





END
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