公園のベンチでうずくまる背中が小さく震えていた。その背中からは時々小さな嗚咽が漏れる。
「おい」
後ろから声をかけるとなまえは伏せていた顔を上げた。頬は涙で濡れ、鼻の頭は真っ赤になっていた。涙は飽きることなくなまえの目からぼろぼろと零れている。
「ク、ルル…」
なまえはかすれる声で俺の名前を小さく呼んだ。
「ククッ、いつまでも泣いてんじゃねぇよ、鬱陶しい」
「だって…」
「だってじゃねぇよ、だから俺様がサブローには彼女がいるから諦めなって言っただろ、ク〜クック」
そう言うとなまえは涙の溜まったうらめしそうな目で俺を睨んだ。
「あんたはねぇ、こんなときぐらい優しくできないの?」
「生憎、俺様そんなに甘くねぇんでねぇ、ク〜クック」
そう言うとなまえは「最悪」と言って再び顔を伏せしまった。
「ククッ、あんなやつ諦めて早くあんただけを見てくれる男探しな」
明日泣かないために 優しい言葉をください
(甘ったれんじゃねぇ、こっちはおめぇがフられるまでずっと待ってたんだよ)
END
ツンデレ曹長