「銀ちゃん、どうゆうこと?」

さっきまで笑っていた君の顔が急に強張る。俺は君を見ないように窓の外を眺めるふりをして冷たく言い放った。

「だから、別れようって言ってんの」
「な、何で?」

俺の腕を掴んだ君の顔が急に視界に入ってきた。目に涙をいっぱい浮かべて可哀想な君。

「あぁ、また泣く、そういうところがうざいんだよ」
「そんなっ」

俺の腕を掴む君の手をおもいきり振り払った。思った以上に力を入れすぎて君が後ろによろける。

「もう俺に近づくな、顔も見たくない!」
「ッ…」

泣きながら走り去る君。愛してたよ。君の泣き顔はもう見たくない、君は何も知らなくていいんだ。

「うっ、ゴホッ、ゲホッ…」

床に広がるのは赤赤赤。これが最後の生きてた証し。体温が下がるのが分かる。朦朧とする意識の中で思い出すのはすべて君。


さよなら、さよなら

愛しいあなた。

どうか幸せに…



さよならの言葉
(あぁ、できれば言いたくなかった…)



END
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