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年越し

赤也「あっ、部長たちこっちっすー!」
幸村「待たせたね」
柳「これで全員揃ったな」
真田「しかし、中学生がこんな夜中に出かけるなどけしからん……皆ちゃんと家の了解をとってきたのか」
仁王「余裕ぜよ」
丸井「なんたって真田がいるからな」
赤也「あ、俺も真田副部長の名前出したら許されたっす。保護者がいるなら安心だって」
真田「ほ、保護者……?!」
幸村「あはは。確かに真田がいれば多少の無茶はきくだろうね。蓮二もいるし」
ジャ「それにしても混んでるな……」
柳生「ここは川崎大師や鶴岡八幡宮には及びませんが例年厄除けにかなりの人がお参りするようですね」
丸井「なーお賽銭いくらにすんの?十分縁がありますようにって十円?あれ、でもご縁だから十五円か」
ジャ「俺は五円にしようと思ってたんだけど、やっぱり十円くらい出したほうがいいのか……」
柳「金額は特に決まっているわけではない。金銭に罪を託す説や小銭の音が鈴の役割を果たすという説もある。それに丸井の言うような語呂合わせも多い」
ジャ「そ、そうなのか!じゃあ五円でもいいよな」
柳「……あぁ」
柳生「ジャッカルくんが五円しか出さなくても、これだけの人がお賽銭をすればかなりの額になるでしょう」
ジャ「そうか、そうだよな!」
柳生「えぇ、心配は無用ですよ」
赤也「一つ提案なんすけど、お参り終わったらおみくじ引きましょーよ。今年初めの運試しってことで」
幸村「いいね。今年の立海の命運を赤也に託すとしようか」
真田「うむ。頼んだぞ赤也!王者たる者例えおみくじでも結果を出さねばなるまい」
赤也「俺遊びのつもりで言っただけなんすけどめちゃくちゃプレッシャーが……」
丸井「おみくじもいいけどよー、なんか腹空かねぇ?まずは出店行こーぜ出店」
仁王「お前さんは食いもんのことばかりじゃの」
丸井「生理現象なんだからしょうがないだろぃ。つかみんなこのまま真っすぐ帰るわけ?」
幸村「特に何も考えていないけど」
真田「俺はそろそろ眠気が……」
幸村「真田も暇だって」
真田「な、幸村!」
柳「成程。『このまま初日の出を見に行こう』とお前は言うのだな」
丸井「さすが柳!話わかってんなー。で、どうよ」
仁王「寒いのは嫌じゃ。でもまぁ、興味はあるな」
柳生「仁王君が行くなら私も」
幸村「俺と真田も参加するよ」
真田「……」
柳「夜を明かす弦一郎か。面白いデータが採れそうだ。俺も行こう」
ジャ「初日の出ってなんかロマンだよな。俺も見たいぜ」
丸井「ジャッカルも参加な。あとは、赤也!お前も行くだろぃ」
赤也「もちろんっす。あ、年が明けた……!」
幸村「じゃあみんなで挨拶しようか。まずは俺から」


―――――


幸村「明けましておめでとう。ふふ、こういう雰囲気も新鮮でいいね。真田も頑張って起きてるみたいだし」
真田「……明けましておめでとう皆。しかしいつまでも夜更かしはいかん。明日からは気を引き締めて精進してくれ」
柳「明けましておめでとう。赤也、今年も立海を宜しく頼もう」
赤也「あけおめっす!今年はもちろん青学の奴らから優勝奪ってやりますよ!」
丸井「あけおめ!今年もシクヨロ!あー早く列進まねぇかな。そろそろ空腹も限界なんだけど」
ジャ「おいブン太!適当すぎるだろ!あ、明けましておめでとう」
仁王「今年もよろしく……プリ」
柳生「仁王君!あなたも大概適当ですよ!……失礼、みなさん明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。私の今年の抱負としましては一日一ポエ、」
幸村「わかったからもういいよ柳生」
柳生「えっ…まだ途中」
幸村「まだ何か?」
柳生「い、いえ」
幸村「そうだよね。じゃあみんな今年も立海の名に恥じないようにいいチームにしていこう。赤也も中等部をまとめていくんだよ」





―――――
2011/1/3
出遅れた感が否めない年越し小話。
今年もよろしくお願いします。
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