〜クリスマス会in真田家〜
今夜は立海恒例の真田道場を借り切って行われるクリスマスパーティーの日。
白い息を吐きながらレギュラー陣が真田家の前に出揃った。
しかし。
赤也「またっすか、これ」
仁王「さすが真田じゃの」
丸井「ある意味センスあるよなぁ〜」
柳「和洋折衷と言うべきだろうか」
柳生「本当に真田くんには脱帽ですねえ」
幸村「柳生、それで巧いこと言ったつもり?」
柳生「いっいえ、とんでもありませんよ!」
柳「それにしても、」
全員「いつものことながらクリスマス会って毛筆で書かれてもね…」
ジャ「まるで道場に入門しにきたような気分だぜ…」
ここで柳が真田家のインターフォンを押し、しばらくの後、重厚な門構えの扉が開く。
真田「よく来てくれた。今日はゆっくりしていってくれ」
朗らかな声で部員たちを出迎えた真田であったが、その姿を見るやいなやその場の空気が凍り付いた。
彼の頭にはトレードマークの黒い帽子ではなく、代わりに白いファーに縁取られた真っ赤な帽子が乗せられている。そのまま視線を下ろせば、揃いの赤い服を身に纏い、心なしか浮き足立っているようにさえ見えるその人物。
そう、真田はサンタクロースの格好をして彼らを迎えたのだった。
「……………」
「……………」
思いがけない姿での真田の登場に一同は動揺したまま言葉も出なかった。
真田「どうしたのだみんな!外にいては寒かろう。早くあがってくれ」
赤也「真田副部長……サンタコスっすか。ありえねー……」
幸村「アニメのテニプリ一家の撮影で着た衣裳が気に入って買い取ったって話は聞いたけど、今更引っ張りだしてくるなんてね」
ジャ「マジかよ。今年に限ってどういう風の吹き回しなんだ?」
柳生「そういえば真田くんは確か海原祭で着用した執事の衣裳も買い取っていましたよ」
仁王「ほー、見かけによらず真田の奴はコスプレマニアだったんじゃな」
丸井「つーかどういうつもりで着ようと思ったのかじっくり聞きたいぜぃ」
柳「そうか……弦一郎。薄々は感付いていたが……データを書き替えねば」
それぞれ複雑な思いを胸に抱きながらも真田家でのクリスマス会は幕を開けたのだった。
真田「みんな!メリークリスマス!」
―――――
もう25日も終わるというのに、やっつけクリスマス小話。