そんなこんなで学校についたわけだが、どう考えても時間には遅れてしまったわけで、私は職員室で説教的なものを食らっていた。



「というわけで、私は人助けをして遅れちゃったんです」
「そうか。それは大変だったな」
「はい、それはもう。だから今日の遅刻は超仕方ないことであって…」
「印付けてあるページ宿題な」


そう言って先生が渡してきたものは付箋が貼ってあるテキストだった。しかも教科が苦手な理科と数学とか虐めですか。


「結局ですか!?しかも準備万端だし!どんだけ私が遅刻すると信じてるんですか」
「当たり前だ。お前、毎回遅刻してるんだからな」
「……」


返す言葉もなかった。


そして今、私はテキストと先生から渡されたプリントを持って、廊下をフラフラと歩いていた。角を曲がるとなにやら騒がしく声が聞こえたが、無視してその場を通りすぎようとした。
だが、そんな私の行動は後ろから聞こえた声によって防がれてしまった。



「なんだ由里、また遅刻したのか?」


そこにいたのは、今日私と共に不運だった伊作の兄であり幼馴染みの仙蔵だった。
周りにいた女の子達の視線が私に集まる。
あぁ、痛い。
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