truth
「けど、そうだね。僕がミリアを好きになったきっかけは………正直分からない。出会った時にもうすでに一目惚れをしていたのかもしれないし。ホグワーツに入ってからミリアを見ているうちに好きになったのかもしれない」
「ずいぶんと曖昧なのですね」
「うん。本当なら、このタイミングだと言うことができた方が真実味があるだろうけど。でも、僕がミリアを好きだと言うことは本気だよ。ずっと好きだったし、今だって好きだ」
セドリックはそう、まっすぐと話しました。
彼にとってそれは嘘ではないのでしょう。
セドリックの性格を考えればその言葉は信用してもいいのでしょうが。
「………とりあえず、貴方が私を好きだということは分かりました。それで、セドリック。それを前提に貴方は私に何を聞きたいのでしょうか?」
私はセドリックの告白を後回しにして、先に彼が私に尋ねたいことを聞くことにしました。
質問を先に促しましたのはすぐに断ってしまっても構いませんが、まだ答えを求められていませんのに答えるのはおかしいと思ったからです。
「うん。僕がミリアに聞きたいのは、ミリアはどうしたら僕のことを好きになってくれるのかということだよ」
「私が、貴方を好きに?」
「ミリアが僕のことを恋愛感情ではまったく好きではないことは分かっているよ。でも、それでも僕はミリアのことがどうしようもなく好きなんだ。だから、知りたい」
セドリックは必死な様子で、そう言いました。
彼は、はじめから私が告白を断ることは分かっていたようです。
「そうですね。お察しの通り私は貴方に恋愛感情は抱いておりません」
私が事実を口にすると、セドリックは分かっていたことでしょうに顔を悲痛に歪めました。
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