World CupW

 私はセドリックに引き止められ、エイモスの手前セドリックへ再び向き直りました。


 「どうしましたか、セドリック?」

 「あっあのさミリア、ワールドカップが始まるまで一緒に話でもしないかな?」


 セドリックは爽やかな笑顔に緊張をにじませながら、私に提案しました。

 私はセドリックからそんなことを言われるとは思っていなかったので、それに少しだけ驚きました。


 「しかし・・・」

 「ミリアはクィディッチの事、あまり知らないだろ?よかったら僕が教えるよ」

 「・・・・」


 私は丁重に断るために口を開きましたが。
 続いた言葉に一旦口を閉じました。


 ・・・確かに私は、クィディッチのルールは知りません。


 私は別に知らないまま適当に観てもかまいませんでした。


 けれど。
 私はその時テールの顔が浮かびました。彼もおそらくクィデッチのルールを知らないでしょう。

 テールはルールを知りたいでしょうか・・・。


 ・・・・


 私はセドリックの言葉に甘える事にしました。



 「・・・・そうですね、私のしもべも共になら」

 「しもべって、あの昔一緒にいた屋敷しもべ?」

 「はい、彼もクィディッチのルールをおそらく知りませんので。無理でしょうか」

 「いやっ、もちろん構わないよ!じゃあ水を置き終わったら迎えに行くから、テントの場所教えてくれるかな?」


 私がお願いするとセドリックはまさか私が頷くとは思わなかったと言った表情をしましたが。
 すぐに嬉しそうに、目を細めてとろけるような笑顔で笑いました。

 私はセドリックにテントの場所を教えて、再び会う約束をし、テントへと戻りました。







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夢主の好感度で一番高いのは、長年共に過ごしたしもべ妖精です

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