Last battle2
大広間にはたくさんの人や生物、ゴーストがいました。
そんな中、大広間の中央でハリーとヴォルデモートが対峙しています。
その気迫ある光景に敵味方関わらずに手を止めその戦いの行方を見つめました。
私はこの戦いでハリーが勝つことを知っていますが、それでも祈りました。
ハリーはヴォルデモートにスネイプ先生はヴォルデモートの味方ではなかったこと、ニワトコの杖の主がヴォルデモートではないことを告げます。
杖の以前の持ち主はスネイプ先生ではなくドラコであったのだと。
そしてドラコに勝ちその杖を奪ったハリーへともう所有権は移っていると。
それに激怒したヴォルデモートが魔法を唱えハリーも迎え撃ちました。
ハリーとヴォルデモートの杖から武装解除の赤と死の呪文の緑の閃光が放たれます。
そして、ヴォルデモートは自分の放った死の呪文が自分へと跳ね返り、ニワトコの杖は本来の持ち主であるハリーの元へ武装解除され天井に届かんばかりに飛び跳ね渡りました。
ヴォルデモートの死はあっけないものでした。
ハリー・ポッターは、勝ったのです。
それによりたくさんの歓声が上がりました。
喜びの声が広間中にこだましました。
私はその様子を呆然と見ていますといきなり視界が高くなりました。
セドリックが私の腰の部分を抱き抱えあげたのです。それに思わず私はセドリックの首の後ろへと手を回しました。
「ミリア、良かった。終わったんだ!」
彼は本当に嬉しくて仕方がないと言うように、笑顔で私を抱き上げながら言いました。
そんなセドリックを見て不思議な気持ちになりました。
「はい、終わりました」
私はうまく頭が働かずに答えました。
ずっと、この世界に生まれた時からずっと憂いでいた未来が今、過去になったのです。
もう終わったのです。
この未来には私の知っている、いないはずの人たちがいます。
何よりもセドリックがいます。
私もセドリックへと笑いかけました。
「セドリックが生きていて良かったです」
私はセドリックを見つめ思うことを伝えますとセドリックは顔を赤く染めて嬉しそうに笑いました。
彼は確かにここに存在しています。
こんなにも温かく生きています。
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