negotiation2
私は未来の事を知っているということを隠し、嘘も交えながらリルやネビルの質問とアバーフォースの横槍に答えていきました。
特に『この道をどうして知っているのか』との質問に『ダンブルドア先生から聞きました』と、念のために持ってきていたフォークスの尾羽を見せた嘘は効果的でした。尾羽はもちろんダンブルドア校長から貰ったものではなくフォークスが落としたものを捨てるのは惜しく貰っておいたものです。
最終的に三人は納得して下さり、私はネビルと“破れぬ誓い”を結びました。
内容はダンブルドア軍団を裏切らないことと、ヴォルデモートに組することをしないというものでした。
内容を提案したのはリルでしたが、後にも先にも通用する良い誓約内容だと思います。
なかなか鋭い質問をしてきましたリルですが。もし、リルがいなければ私は仲間に入れてもらうことができなかったかもしれません。そこは感謝します。
「リル、ありがとうございます」
「いいよ。むしろ俺たちもいろいろな種類の仲間ができるのは嬉しいし。それにミリアさんには兄がお世話になっているからね」
「兄……ですか?」
確かに彼には兄がいますが、私は七年間のうちに数回しか話したことがないはずです。
しかもその数回も内容の薄いものでした。
私が首を傾げると、彼は面白そうに笑いました。
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