meeting3
結局、スネイプ先生を助けるのはスチュワートだけで行うことになりました。
若干不服ですが、仕方ありません。
私が納得していない表情をしてしまうとスチュワートは「ミリアがそれだけ心配をしてくれるのは嬉しく思うよ」と柔らかに言いました。
本当に、私に後悔をさせないでほしいです。
「ところで、フォークスはどこにいるんだ?」
「屋敷の中にいるはずですが、会いますか?」
「そうだな。会っておきたい」
まあ言われるまでもなく会わせることを提案するつもりでしたが。
私は椅子から立ち上がりスチュワートに付いてくるようにいいました。
客間からそう遠くない部屋の装飾の細かな扉を開けると、中を見たスチュワートは不思議そうな顔をしました。
おそらく彼は初めて見るものでしょうしね。
私は洋式の部屋には似つかわしくない、部屋の中心にある寒い日にはかかせない家具であるコタツまで行きコタツの掛け布団を上げました。布団を上げると温かな空気が私の頬を撫でます。
このコタツは掘り炬燵になっていますので、中は穴が掘られています。
やはりフォークスはこの中にいました。
中でクロと一緒に文字通り羽を伸ばしています。
気持ちよさそうですし、どちらも可愛いです。
「……確かにいたな」
私の後ろからコタツの中をのぞき込んだスチュワートは静かにそう言いました。
「このテーブルは変わっているな」
「はい、日本のテーブルです。スチュワートも入ってみますか」
「入るとは?」
「この中に足を入れて座るのです。温かいですよ」
そう説明をしますと、スチュワートは少し黙ってから首を横に振りました。
「いや、さすがに不死鳥のいるところに足を入れるのは止めておく」
確かに不死鳥は魔法界で神聖な鳥ですからね。
私はもう慣れましたが。
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