Melting Valentine's Day2

 (セドリック視点)

 冬休み明けのホグズミードがバレンタインデーの日に決まった。
 ミリアと友人になってからはじめてのバレンタイン。
 本当なら僕はすぐにでもミリアを誘いに行きたかった。

 けれど、僕はホグズミードのすぐ後にグリフィンドールとのクィディッチの試合がある。
 キャプテンである僕はデートをしたいからと言って休む訳にはいかない。

 グリフィンドールは双子やハリーの主要選手が抜けたが、その主要選手であった双子と兄妹であるジニー・ウィーズリーがシーカーとなり未知数であるので油断はできない。

 正直、今ハッフルパフのチームには負けるはずがないと油断する空気が流れている。僕でさえ少しだけそういった考えをしてしまうから責められないが。
 だから引き締めるためにもきちんと練習をしなくてはならない。


 本当は誰よりも休みたいのは僕であるし、むしろキャプテンを他の誰かに譲ってしまいたいくらいに僕はミリアをホグズミードへ誘いたい。

 前回はミリアは一人でホグズミードに行ったそうだが(それが本当かどうか分からないけど)、僕がミリアを誘わずにミリアが誰かと一緒にバレンタインデーにホグズミードに行くなんてことがあったら。
 僕は心が引き裂かれるくらいにその誰かに嫉妬をしてしまうだろう。そうなるのは嫌だ。

 いつものように、誰からの誘いにも乗らずに、一人図書室で過ごしていて欲しい。

 そう祈らずにはいられない。

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