first contact×boy:e

 冷たくあしらわれたけど、僕はそのまま彼女との関係を終わらせたくなかった。
 だから、挫けずに僕は機会がある度に彼女に話しかけた。


 だけど、彼女は寮に閉じこもっているのか食堂や授業以外でほとんど彼女を見ることも出来なかったし。挨拶をすると本当に挨拶を返されるだけで、会話らしい会話なんてなかなかできなかった。
 別にそれは僕だけではなく、グリフィンドールやハッフルパフ生すべてに言えた事だったが。


 ・・・いや、ハッフルパフはまだマシだ。まだ認識はされている。
 グリフィンドールへの彼女の無関心具合はすごいものだ。


 前にウィーズリーの双子がからかって彼女に声をかけていたのを見たことはあるが、あの煩い双子でさえ彼女は存在しない、まるで空気のように扱っていた。
 それに腹を立てたのか今度は彼女に糞爆弾を投げていたが、彼女は軽くいなして何事も無かったように振舞っていた。
 それ以外にも何度かイタズラをされていたが僕が助けに入る前に彼女は上手く避けていたし、無反応でしかも反撃する事も無かったので次第に双子も飽きたようで彼女をからかう事もしなくなった。 


 彼女は何をされても、何にも興味を持つ様子はない。


 けれど、僕は彼女に認めて貰いたかった。


 毎回、会う度に話しかけるようにはしているが、正直僕の名前を覚えているのかさえ確信を持てない。


 
 なので僕は成績がトップだった彼女からトップを奪ってみたり。
 クィディッチで一番重要なポジションのシーカーにもなった。


 その結果僕は優等生として、たくさんの人に好かれ好意を向けられた。


 けれどホグワーツに入学してから、一番見て欲しい彼女の目が僕を見てくれる事は無かった。

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