「〜それでは、これにて帝光中学校の入学式を閉式いたします」
あーーー!やっと入学式終わった!!ほんと長かったぜ。こんなに話聞いてたら肩こるっつーの。
「私今からバスケ部の見学行こうと思ってるんだけど大ちゃんはどうする?」
「あ、俺も行くわ」
つーことで体育館なう。
俺が着いた時にはもうすでに何人か見学してる奴がいた。俺も人のこと言えねえけど、赤い髪とか緑の髪とか紫の髪とかさあ。カラフルすぎだろ。
さつきに着いて来てしばらく見てたけど、どうせ入部するから見学する意味とかあんまねえんだよなあ。
「さつき。俺そろそろ帰るわ」
「あ、うん。私もう少しだけ見てるね」
「おう」
ドンッ
「あ、わりい」
帰ろうと振り向いたら人にぶつかった。1日に二回もぶつかるとかなんなんだよ今日。
「こちらこそ、すいません」
ん?声??あれ、どっから声してるんだ???
「あの、ここです」
「うわあ!!!」
俺の逆サイドから背中を軽く叩かれた。水色の髪。ちっせえな。いや、ていうかこいつ、気配っつーか存在感っつーかなさすぎだろ。逆サイドに居たのまったく気付かなかったぞ。
「そんなに驚かなくても。ずっとここに居ましたけど」
「あ、いや、なんていうか、すんません」
ずっと居たのかよ……。マジで気配のなさ。
「もう見学しないんですか?」
「おう。どうせ入部するからさ」
「そうなんですか。なら、また会えますね」
気配のねえこいつは「僕も入部するので。」って言って見学することに戻りやがった。こいつもバスケ部に入るつもりなのか。ふうん。
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