苺は?――――好き





ナスは?――――嫌い





読書は?――――好き





勉強は?――――嫌い





じゃあ、あの人は?――――好きでも嫌いでもない…多分。
































「あ、あの、僕と付き合ってくれませんか!!」
「…ゴメン。アンタのこと知らないし、好きでも嫌いでもないからお断りするわ」
「え・・・・・あ、しっ、失礼しましたっ」


そう言って名も知らない男子はその場から去っていった


諦め早っ










教室に戻ると、クラスメイトが待ってましたと言わんばかりに私のもとへ集まってきた


「名前、おっかえりぃ!」
「ね、どうだった?」
「どうせ断ったんでしょ?」
「もー今週で何回目よ!」
「やっぱり、モテる子は違うわね〜」


正直、ウザい。
もうこんなのウンザリだわ・・・・・


「ほらみんな、名前が困ってるじゃない。それに、もうすぐ先生来るから席についてちょうだい」


と、私の唯一の理解者兼学級委員のリナリーがみんなを追い払ってくれた


「さんきゅ、リナリー」
「そんな、私はただ学級委員としての仕事をしただけよ」


ふわり、彼女は微笑んだ。あぁ、癒される…
この子こそ、モテて当然なのに、


「どうしてリナリーは告白の1つもされないの?」
「兄さんがちょっとね…」
「あー…極度のシスコンだったねぇ」
「まぁ、そういうことよ」


だからって、他にもいっぱいいるのになぁ…可愛い子なんて

あーあ。
ワケわかんない。































放課後、
ある1人の男が私の元によってきた


「なぁ、今からヒマ?」
「え?…まぁ、ヒマっちゃヒマだけど・・・・」


とたんに彼――ラビは目を輝かせて


「んじゃさ、ちょっと付き合ってくんない?」
「別にいいけど・・・・・」


クラス1の人気者が何だってゆうの?
まさか、こいつまで私に告白してくる気じゃないでしょうね?
































そして、その悪い予想は当たるのである。















「――――で、恋人になってほしい、と。」
「そうさ!」
「…ごめんけど、」
「“好きでも嫌いでもないから断る”だろ?」
「え、何で…」


もしかして、のぞき?


「この前、たまたま告白されてるとこ見ちゃったんさ〜」
「ふーん。ま、どうでもいいや。じゃあ私はここら辺で。」
「っ、待った!!!」
「何、まだなにかあるの?」


そろそろ、帰りたい…


「俺、諦める気ないから」
「・・・は?」


今、なんてった?コイツ。
諦めないってどーゆーこと?


こんなの、初めてだ。



「絶対、好きにさせてみせるさ」
「ふーん、上等じゃない。やってみれば?」



そして、私たちはお互いにニヤリと笑った















Are you ready?

(さぁ、勝負。)




















09/08/25 柚葵夜


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