「はあっ・・・はっ・・・はぁ、はぁ・・・・・」



私は走る。
全力で、走る。

その理由は数十分前にさかのぼる。










放課後の保健室。
星月先生はいなくて、月子ちゃんは部活で。
私は水嶋先生と2人っきりだった。


そこで、やってしまった。


「水嶋、先生・・・」
「ん?なーに、名前ちゃん」



「好きです、付き合ってください」




想いを伝えてしまった。



「えっ?」
「あ、やっ、やっぱり何でもないですごめんなさい!」



私は全速力で保健室から飛び出した

―――そして冒頭に至る。





「・・・・はあ」



寮前まで走ってきたのはいいけれど、
これじゃあ今後普通に先生と生徒として接することもできない
でも、戻るわけにも――――





「言うだけ言って、逃げるのはないんじゃないの?」



「・・・・!」



びっくりして逃げようとする私の腕を大きな手が掴む



「ほーら、逃げないの。ちゃんと僕の話、聞いて?」
「・・・・・」



まともに先生の顔が見れなくて俯く私に、彼は言葉を続けた





「君が――――名前が、好きだ」






一瞬にして私の耳から雑音という雑音が抜け落ちた



「・・・ほんと、ですか?」
「ここにまできて、僕が嘘を言うと思う?本当に決まってるでしょ。
 さぁ、顔をあげて名前。顔をよく見せて」



そう言った先生の顔はほんのり赤く染まっていた。




「先生、顔、赤いですよ」













赤い林檎2つ

(君の顔も真っ赤だよ)










――――――――――――


りすこさんに捧げます!
ぐっだぐっだですみません・・・・!
送り返しとかはいつでも可能ですので!
リクありがとうございました^^

柚葵夜


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