あのときと同じ屋上、違うのは、今は夕方で、とても静かで、俺の目に映るのは夕日に照らされながら俯く黒だけだということ。なんでこんなことになった。ばからしい。どんだけ粘着質だ。こいつの頭の中を開いたらネバネバ粘ついているに違いない。けど、俺の背中をゆっくり歩く冷や汗はばかにできない。なんて言うべきか。「…土方、」そんな目で見るなよ馬鹿。「俺、A型好きだって!」