なんでこんな所で知り合いに会うんだ!外に出た訳じゃない。一服しようとサロンからビルの廊下に出ただけだ。なのに! 目が合った瞬間ぶわっと冷や汗が吹き出した。同時にダッシュでその場から逃げ出す。纏わり付くスカートとウィッグが邪魔だ。行き止まりは屋上のフェンス。触れた瞬間粘ついたそれに嫌悪を覚える余裕すらない。なんで追い掛けて来たんだ。ばれてるのか。ばれてないのか。近寄ってくる。夕日を背負った銀髪が綺麗だ。いやそんなことはどうでもいい。表情は見えない。どうしよう。もうここから飛び降りるか…!
  
 

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