※綱立じゃなくて立綱です。
綱立じゃなくて立綱ry
※短め












 好きです。好きです。綱海さん。そう言ったらあなたはなんて返してくれますか?
 きっとあなたは子供みたいに笑って、おれも好きだぜって言ってくれますよね。
 でも違うんですよ。おれの『好き』はライクじゃなくてラブの方なんです。あなたが愛しくて愛しくてたまらないんです。
 そう言ったらあなたはなんて返してくれますか?
 おれにはわかりません。きっと、ただのチームメイトとしか思ってないんでしょうけど。それでもいいです。おれのことキライじゃなければ。



「立向居…?」
 聞き慣れた声に振り向くと、いつもおれの頭の大半を占めている綱海さんがいた。
 おれが何も言わないで、ただ綱海さんの顔をぼんやりと見ていたら、綱海さんはフッと微笑んで隣に座った。
「どうしたんだよ。こんなところで」
「いえ、ちょっと…、風に当たりたくて」
 夜のグラウンドのベンチの上に2人きり。嬉しいようなそうでもないような。複雑な心境のまま隣の綱海さんを放置していると、冷たい何かが、おれの頬に押しつけられ、思わず飛び上がってしまった。「なっ…なんですか!?」
「あははは!いや、悪ぃ。そんなに驚くとは思わなかったわ」
 相変わらず笑顔のままの綱海さんを見ながら、自分の頬に押しつけられたものを受けとる。
「これ…、」
「ん。おれのおごり」
 少し痛いくらいに冷やされたペットボトルを受け取りながら、おごりなんて悪いですよと言うと、綱海さんは太陽みたいに笑った。
「だってよぉ。最近おまえ思い詰めた顔してるし…。なんかあったら言ってくれよな?力になるぜ」
 言っていいんですか。いいわけありませんよね。心の中で勝手に完結させる。だってわかりきったことだから。おれも男であなたも男。そんなこと、自分が一番分かってる。
「、綱海さん」
「おう」
 綱海さんは優しい目をしてこちらを伺う。頼りがいのある、お兄さんみたいな綱海さん。子供みたいに笑う綱海さん。いつだって、良かれ悪かれおれに何らかの影響を与える綱海さん。
「…そんな優しい綱海さんのこと、大好きですよ」
「え?」
 綱海さんは最初、きょとんとこちらを見ていた。けど、また優しく微笑んだ。その微笑みが、どこか寂しげに思えたのは、おれの勘違いですか?
「おれも…」
 綱海さんの手がのびてきて、おれの頭を撫でた。
「おれも、好きだぜ!」
 わっしゃわっしゃと些か乱暴に頭をかき回されて、綱海さんの顔が見えない。でも、きっと綱海さんは笑ってる。
 なんだろう。苛々する。いっそのこと告げてしまいたい。あなたを愛していると。
 そう言ったらあなたはなんて返してくれますか?



end












なれないことはやるもんじゃない。けど、挑戦することはいいことだ!
綱立でも立綱でも、この2人が好き




2011/03/10 23:19
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