このままで。

Always been this way.

寝付けないので

どうして。
どうして僕は、承太郎を好きになったんだろうか。
理由だけじゃない。
いつだったのだろう。どこでだったのだろう。
それらの問いかけに答えるのが、今の僕にはとても難しい。
時刻は午前二時。
ホテルの二人部屋…の、承太郎のベッドの上。
僕は横になりながら、眠る承太郎を抱き締めている。
何故と聞かれたら、流れで、としか言えない。
承太郎が僕を受け入れると言ってくれた。
互いの想いを知って、そしてキスをした。
正直、その先を期待してしまっていた。

唇が離れてから、再びずいと顔を近付けた花京院を承太郎が制した。
『明日も早いんだぜ?』
その言葉に何も返せず、ただ了解の意を示してぎゅうと抱き着いた。
承太郎は花京院を抱き締め返し、そのままベッドの上に倒れ込んだ。
あわてふためく花京院をものともせず、承太郎はあっという間に眠りについた。
無防備にこちらに向ける寝顔。
こんなに近くにいることを許されて、幸せな反面、緊張して寝付けない。

それは今だけかもしれない。
まだ慣れないのだから。

幾度か繰り返した深呼吸のおかげか、いささかリラックスできた。
きっとそろそろ眠れるだろう。
その前に、もう一度承太郎の顔を眺める。
整った顔立ちに、本当にうっとりとしてしまう。
右手の人差し指で、そっと唇に触れる。
さっきこの柔らかさが自分の唇と重なったのかと思うと、また頬が赤らんだ。
この戸惑いもなくなるくらいに、彼とずっと一緒にいたい。



花京院が承太郎を好きになった5W1Hを妄想するのが好きです。
私は花京院が悶々としてるところに滾るようです。

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