Cordless(6部・承太郎吸血鬼化ネタ)
書きかけ投下ですー。
吸血鬼化ネタを何作か考えてます。
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100年分の知識を、本から得るつもりなんてさらさら無い。
あの吸血鬼のように、世界を掌握するための力も、知識も得ようとは思わない。
そして、この身体は、いらない。
「……悪かったな、徐倫」
「悪かった、じゃあないわよ……どういうこと?ねえ?」
「言った通りの意味だ、俺の身体は、ほぼ吸血鬼になりかけている」
見せてみよう、と、空条承太郎は自らの背後に薄青のヴィジョンを出現させた。
彼のスタンド、スタープラチナの手には、拳銃が握られている。
はっとして徐倫が後ろを振り返ると、さっき殴って気を失わせた看守の腰から拳銃が消えている。
承太郎は拳銃を受け取ると、ゆっくりとこめかみに宛がった。
「なにしてんのよ、アンタ……」
「これを見るんだ、徐倫」
次の瞬間。
ダァアーーーーーーンッ!!
一発の銃声と、バタンッ!と床に倒れる音。
手から転がった銃は、銃口から煙を上げていた。
「!!」
即死だ。完全にこめかみを貫いた。
床に広がる血の海の中心で、ピクリとも動かない父の身体。
一歩、徐倫が歩み寄ったそのときだ。
「平気だ」
「だ、誰!?」
「俺だ……全く平気というわけではないが」
あり得ない。この声が聞こえることは、普通あり得ない。
死んだ人間の声がした。
「信じてもらえたか?」
私は一歩、後ずさった。
***
吸血鬼ネタは前々から書きたかったんです。
2013/07/21