【企画】ベタ惚れ(仗露)
仗露×「どちらかがお酒によってべろべろ且つラブラブ」です。
仗助が酔うとこが想像出来ない。酔った勢いで何かするより、すぐ寝そうなイメージです。
・仗助が酔いました
「んん〜…」
「抱き付いてくるんじゃあない、酔っぱらいが」
好奇心から彼に酒を勧めてみたら、想像通りの出来上がりっぷり。
岸辺露伴は動けない。
東方仗助に後ろから抱きつかれているからだ。
この間体重が増えたとか抜かしていたから、余計に重く感じた。
「…眠いんスよォ」
普段なら近寄ることすらしない彼が、大型犬のように甘えてくる。
悪い気はしない。
…そう思うのはきっと、自分も酔いが回っているからなのだろう。
「やめろ、ここで寝るな。ベッドに行け」
「…あ?」
「だから、ベッドに…」
「…一人じゃ、いやッス」
言葉を遮るように、耳元に吐息がかかる。
全身の血液が一気に沸騰した気分だ。
「…っ、」
「…、かわいいッスねェ…」
「うるさい!」
少しムキになって、支えていた手をぱっと離した。
あり、と間抜けな声を上げ、仗助は床に叩き付けられる形となった。
ふん、と素知らぬ顔で遠ざかっていこうとする露伴の耳に、今度聞こえてきたのは泣き声だ。
「いや…ッス、ねえ怒んないでっ、くれよォ、行かないで、欲しいッス…っう」
「…泣くほどにこの岸辺露伴が恋しいまでならしょうがないな」
「そうッス」
「…よくもまあ、恥ずかしがらずにそんなセリフが言えるな」
酒の力は恐ろしい。
いつも聞けない言葉を吐かせ、こちらまで酔わされる。
***
たまに、ほんとたまに、いつも喧嘩してる分を埋めるくらいいちゃいちゃするのが仗露かなあと思います。
・露伴が酔いました
引きつる笑顔。
それとは対照的に、弾けた笑顔。
前者は東方仗助が、後者は岸辺露伴が、現在浮かべている表情である。
「あのー、露伴センセイ?大丈夫?」
「あ?見ればわかるだろ!」
「…ってことは、大丈夫じゃあないってことッスかねェ」
いつもなら、露伴はこうじゃない。
必ずと言って良いほどの仏頂面、滅多に話しかけてこない露骨な人嫌いの露伴は、今は見当たらないでいた。
普段ならあり得ない相手の変化に、未成年は酒の怖さを思い知らされた。
(承太郎さんも飲むけど…あの人は格が違うんだな、格が)
そうだとしても、いささか手を焼く状況に変わりはない。
あまりにだらしなく上気し切った顔、挙動が大げさになったせいで乱れた服装。
腰のラインがいつも以上に見せつけられる形になって、思わず仗助は息を呑んだ。
(ってそんな場合じゃねえッスよォオ!)
自分に一喝して、仗助は露伴を落ち着かせようと立ち向かう。
「おい先生、ちょっと動き回るの止まれ。風邪ひくッスよ」
「なんだ!僕を邪魔者扱いでもする気か!」
「だーかーらー、風邪ひきますから、な?」
「しょうがないな」
そう言うのと同時に、露伴は仗助の腕に収まる形になった。
「!?」
「子供体温のリアリティでも追求しよう」
「あ、あんた…」
すりすりと胸元をくすぐる露伴が、自分の心臓に聞き耳を立てていないことを祈った。
仗助は露伴の火照った頬を撫でてやる。
相手は酒で火照っているのに、自分はこいつのせいで熱いくらいだ。
「…あとであんたも、オレと同じくらい恥ずかしがれば良いッス」
酔いをさませとばかりに、仗助は露伴を引き寄せ、口づけた。
***
露伴先生は悪酔いしそう。ワイン飲ませたいですね。
酔ってる時の受けの腰くねらせる動作とか、ちょっとはだけちゃった感じとかベネです。
甘々仗露は適度な摂取を心がけたいです。
仗露関係ないけど承太郎は全然酔わなくなりそうだなあと。もしくは警戒心強まってあんまり飲まなくなりそう。