このままで。

Always been this way.

花京院典明は悩んでいる(花承)

花京院が承太郎との関係で悩むこと。
一に同性二に身長、三、四がなくて五にヘタレ(自分が)かな、と思いまして。
頑張ってみてもこうなりそう、という妄想。

***

積極性に欠ける、それが自分の短所。
少しでも汚名を返上したくて、勢いで壁に押し付けた相手の肩。
驚かれているのがすぐわかった。

「…たまには、僕だって本気になるぞ」

見下ろしてくる彼の瞳はどことなく、嬉しそうに見えた。
おまけにどこか、余裕を感じる。
自分はこれだけのことに顔を赤らめてしまうというのに。
この状態からどうするべきかも、考えられなくなっているのに。

わしゃ。
少し乱暴な手つきで頭を撫でられた。

「…えーっと、承太郎…?」
「この体勢、なかなか撫でやすいんだな」
「…雰囲気ぶちこわしじゃあないか!」

ムキになって叫んでも、髪に触れる手が休まることはなかった。

***

背の小さい方がする壁ドンはどうあがいても微笑ましくなりそう。花京院はちょっと残念なくらいがいいよね!

そしてたまには形勢逆転。
↓以前ツイッターで診断をやったときの引用
『花京院が承太郎に壁ドンしてみたドン!キスしたドン!あんなことやこんなこともしたドン!フルコンボだドン!! http://shindanmaker.com/271450』
盛大に吹いた。フルコン花京院とか積極的ですね!

***

撫でてくる手のひらは心地好い。
そこに見出だす、油断。
頭に乗せられた彼の手首を掴み、退かした。
これで、思い切り背伸びが出来る。

「…嫌だったか?」
「まさか。雰囲気の問題ですよ」
「俺が撫でるのに問題ねえだろ」
「あります」

空回りした自分の本気を、わからせてやりたいと思う。
ぐっと相手に顔を近付け唇の端へ、キス。
…端なのが、また情けない。

「…いつでも主導権を握られてるなんて、勘弁だ」
「じゃあ、好きにすればいいじゃあねえか。出来るならな」
「…言ってくれるね」
「…っ!?」

腕に感じる違和感。
承太郎が自分の腕に目をやると、緑色の光る筋。
足にもまとわりついて、いつの間にか壁に縛り付けられている。
トン、と顔の横に花京院が腕を伸ばした。

「おい」
「何?君の言った通りにさせてもらうだけだよ」

さっきまでの戸惑っていた表情はどこにもない。
絡み付くハイエロファントグリーンが、ぎりと締め付けを強くした。

「っ!」
「好きにして…良いんだよね?」

躊躇いはもうない。
そうなると、求める気持ちが堰を切ったように込み上げてくる。

(こんなこと、今まであったかな)

止めるつもりなどとうに無い。
このまま、どこまで本気か見せ付けるのも、たまには良い。

***

ハイエロプレイあってのフルコンボだとおもうんです。あとレロレロ。

2012/10/23


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