このままで。

Always been this way.

雪より気持ちをぶつけたいA(3部)

ひいいもう雪なんて無いよ!遅筆遅筆ゥ!
今回は花京院→ジョセフ←承太郎っぽいので注意
花承じゃないですから!花京院はジョセフ狙ってますから!

***

日差しがある割に、肌に刺さるような凍てついた空気。
吸い込むと肺が刺激され、感覚は研ぎ澄まされていく。
その鋭敏な神経を使い、一面の雪の感触を、触って、踏みしめて、確かめる。
承太郎の膝下程の積雪は、雪玉と防御用の壁を作るのに十分な量と質だった。

「本当にここの雪、超柔らかいぜェ、承太郎」
「ああ、形が作りやすい」

承太郎とポルナレフは両手で掬った雪を丸めていく。
ある程度の雪玉を蓄えたところで、二人は壁作りに取り掛かる。
更に、承太郎は敵陣の壁の位置を確認し、雪玉を重点的に投げ込むポイントを探し出した。

「…承太郎、そんなに真剣にやるほどのことかァ?ただの雪合戦だぞ」
「悪いがポルナレフ、俺は勝負事は真剣にやるぜ」

温度差のある二人だが、チームの割り振りで決まったものは仕方ない。
その一方。

「これだけ柔らかければ、ぶつけても安全、か」
「そうですね。まあ雪玉が柔らかくても僕は本気で投げるので痛いと思いますが」
「なら、私も思いっきり投げようかな」

アヴドゥルと花京院は異様な連帯感があった。
二対二、白きフィールドで戦いが始まる。

「みんな頑張れよ!年寄りは見てるだけで楽しいもんじゃからなあ」
「何言ってるんですか、ジョースターさんだって十分お若いじゃあないですか」
「はっはっは、褒めたって何も出ないぞ、花京院!」

花京院の言葉に明らかに機嫌を良くしたジョセフを見て、承太郎の闘争心に余計に火が着いた。
こちらを睨む気付いた花京院は、雪合戦以外の戦いにも負けまいと意気込んだ。

「それじゃあ準備はいいかの。Are you ready?Go!」

瞬間、一斉に雪玉が飛び交った。

□■□■

「チクショー、なんでオレばっかり雪玉当てられてんだよォ」
「かわすのが下手すぎますよ、ポルナレフ」
「…アヴドゥル、ムカつくゥ!」

アヴドゥルとポルナレフの勝負は、ポルナレフの惨敗に終わったようだ。
もう一組の戦いはというと。

「承太郎は全部かわしたのか。さすがじゃ」
「動体視力の問題だ」
「花京院はひとつだけ当たって惜しかったのぉ」

雪玉をぶつけられた個数は承太郎の方が少ない。
ジョセフに褒められている承太郎に、花京院はさっきまではなかった感情があふれてきた。

(…悔しいのかな。ジョースターさんに、良いとこ見せれなくて)

楽しむ為だった雪合戦が、いつの間にか様々な感情渦巻く混沌にあった。
花京院にとっては、どうでもいいことだった。
今、やることは一つ。

「…承太郎、もう一回勝負しないか?今度はスタンドも出して」
「良いぜ、ただしその負け惜しみに二度目は無しだぜ」
「それはないね。第一、今のは負け惜しみで言ったんじゃあない」

挑発をわざと受け入れるように言葉を吐く。
いつもの花京院とは別人だ。
承太郎も彼が本気であると気付き、そして予感できた。
今度こそ、正真正銘の戦が始まる、と。

***

また説明不足だらけでわかりづらいったらありゃしません
一部セリフがニコ動のうろジョジョの影響受けてます
クルセイダースって、勝負事は結構本気で取り掛かるイメージです
雪合戦にみんな本気とかかわいいですよね!
花京院ってあれですね、ジョースター家が大好きなんですよね、ジョセフといいホリィさんといい
次回で完結します

2012/04/02


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