このままで。

Always been this way.

こういう愛し方なの(DIO承)

お題お借り先:Fascinating
時間軸とかはスルー推奨
そしてまたもベッドの上でいちゃこらするだけ

***

『夜を連れてくる風の音がした。』

外は文字通り、蒼然として闇が近づいていた。
静かに、読み終えた本を閉じる。
するとDIOは、点けた覚えのない枕元の灯りに気付いた。
部屋にはもうひとつ、テーブルの上の照明が点っている。
そちらは現在進行形で読書に勤しんでいるらしく、ページをめくる音がした。
二つの灯りを点けたのは、ほぼ間違いなく彼であろう。
DIOはベッドの上から、愛しい名前を呼ぶ。

「承太郎」

ふっ、と風を切るように向けられた視線。
どうやら声を掛けたタイミングが悪かったらしい。
少し大袈裟な溜め息と、栞を挟んでぱたんと本を閉じる音に、不機嫌さが滲み出ていた。
こちらへ近付く足音も、DIOに背を向けてベッドに腰掛ける音も、少し乱暴だ。
それすらも愛しい。
もっと近付くように促し、右手側に自分と同じ様な体勢で座らせた。
肩を抱き寄せ、耳元に語りかける。

「灯りなど私には無駄だと言うのに。かわいい奴め」
「…礼くらい言え」
「こっちでだ」

承太郎の顔を引き寄せて、額と額をぶつける。
ちゅ、と唇のふれ合う音。
感謝と、謝罪との意を込めて。
やれやれだぜ、と言いつつも不機嫌そうに刻まれていた眉間の皺が緩んだ。

「てめーにどれだけ待たされたか…」
「読書に励めて良かったのではないか?私が呼んだとき、機嫌が悪そうだったじゃあないか」
「…まあ、確かにいいとこだったがな」

しかし。
承太郎はDIOに呼ばれて部屋に来たのに、本人が読書に夢中だったため待たされていたのだ。
仕方無く自分も、文学の世界を味わうことにした。
あまり夢中になれる本に出会えぬまま、辺りは次第に暗くなった。
館の主はまだ興味の対象が変わった様子を見せていない。
暗くて冷たい何かが近付いた気がして、承太郎はテーブルの明かりを点けた。
DIOの方に目をやると、彼の回りにもその何かが満ちているように見えて、そちらの照明も点けた。
枕元のDIOの姿を照らし出す。
文字を追う鋭い目と、本を持つ姿勢、ページをめくる仕草。
この美しいもの全てをやめさせてしまう気にもなれず、やはり承太郎は待つ。
そんな中ようやく出会えた、どこで手に入れたか知れない珍しいその本が、承太郎の好奇心をくすぐった。
やっと手持ちぶさたな時間を埋め合わせてくれる相手を見つけた時に、待ち焦がれた彼の声が名前を呼んだ。

「欲しいなら、それをくれてやろうか?」
「いらねえよ」
「そうだな。貴様はこのDIOだけが必要だものなあ、承太郎」

腰に回した右手で、DIOはより二人の体を密着させた。
承太郎が自分を待つ中で、風の吹き抜けた心の隙間を埋めるように。
承太郎も、ようやく触れることを許された彼を確かめるように、強く抱き締める。

今この時を、二人で共有して。
そして、次を、互いが求めて。
常にではなくとも、こういう形で、二人は確かめあえる。

***

こ、この続きをいつかR18で書きたい…!
承太郎がものすごくDIO様にかまってちゃん状態
で、かまってくれると嬉しくて好き好きモード発動みたいなね!そんな承太郎もありかな、と
DIO承はDIO様が一方的にガツガツなのも、血塗れなのも、二人が相思相愛なのも好き
最初の頃は、DIO様って如何なるカップリングにおいてでも強姦要員だと思ってた…←
はっ、そういえば私DIO様を呼び捨てに出来ないんですほんとに無理…!
私が基本様を着けて呼ぶのはDIO様(吸血鬼)と残様(初等部会長)とラグナ様(大統領)くらいですよ
うん、今度から『神様仏様〜』に変わって『DIO様残様ラグナ様』にしよう
…需要無さすぎでしょ…

サイトで贔屓をうたう花承に迫る勢いでDIO承増えてますね
正直、承太郎が可愛ければそれでいい
そんな残念な管理人ですみません

てか、あとがき長っ!

2012/02/28


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