このままで。

Always been this way.

再燃中で(長谷夕)

今読み返せばなんて素敵なんだ妖アパ…!
中学の時どんだけ腐って無かったんだ自分
それでも長谷と夕士のベタベタっぷりは好きだったけどね
文庫版6巻の巻末付録の続き的なもの

***

夜風を切って、長谷は俺を寿荘までバイクに乗せて送ってくれた。
時刻は午前1時。
俺の誕生日が終わってから既に1時間が経った。
俺、本当に良い親友を持てたよ。
おかげで、お前と過ごす時間は、濃くて、あっという間で、忘れられない。

「んじゃな、稲葉。次はお前じゃなくてクリの為に来るからな〜」
「ああ、クリも喜ぶだろうな。……なあ、長谷」
「ん?」
「次は…俺が祝わせてくれよ。お前の誕生日」
「…ああ」
「お返しの10分の1も出来ねえと思うけど」
「高価なモンは期待してないから無理すんな」
「…それは助かる」

どちらから、と言うこともなく、俺たちは笑い合った。
そして、肩を抱き合って、しばしの別れを告げて。
また次へ進んで、また会うときには一回り大きくなった自分を見せつけてやると誓って。

見送る長谷のバイクの音が遠ざかる。
振り返ると、入り口で俺の帰りを待ってる一色さんと画家の姿があった。

「良いねー、青春だねー」
「全くだな」

俺の青春の形は、そりゃ自分じゃよくわかんないけどさ、でも、これで良いと思うんだ。
そう思えるのは、この妖怪アパートのみんなと過ごした時間と、長谷、お前と築き上げた今の自分があるからだぜ。

***

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2011/11/04


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