わりとつまらない(仗露)
仗露、大好きです。
しかし、書けない。
***
『オレ、露伴のことが好きになったみてえだ』
岸辺露伴はページをめくる手を止めた。
その文字を見て、息をも止めた。
数秒。
「…嘘だろ?」
自身への問い掛けの答えは明白。
嘘ではない。
露伴の横に浮き上がる彼のスタンド、ヘヴンズ・ドアーの能力で見たそこに、彼━━東方仗助の真実がある。
ほんの好奇心だった。
口煩い彼の弱みの一つでも握りたいと思った。
我ながら幼稚な発想だとは思う。
自分にしかない能力を、自分のために使うのは問題ないだろう?
だから見たのだ。
彼の興味の項目を。
ブランド物への関心、億泰や康一君と行きたい場所、空条承太郎への尊敬、そして……僕への好意。
はっきりと書かれた文字に触れる。
無かったことには出来ない。
口をつく悪態も、目が合うとすぐ反らした視線も。
互いの気持ちが、今僕だけは、噛み合っていたことを知った。
いや、最初からそんな気はしていたのだ。
彼の心は、結局…。
『動くな』の文字がページから消えると、我に返った仗助の目に耳を赤くした露伴の横顔が映った。
「……つまらないヤツだよ、お前は」
「ど、どういうことッスか!?」
裏表が無いんだよ、大馬鹿野郎ッ!!
***
仗露はツン×ツンだったのからデレ×ツンになりそう。仗助はわんこ属性だと思うので、わりとべったりするのかも。
2013/05/04