日常 | ナノ
13日目(金曜日)

今日バイトに行く前に不思議な生き物を隣に連れて歩く人を見掛けた。人間の方は正直よく見えなかったけど、生き物の方はでかいペンギンみたいな感じでちょっと可愛かったけど同時に気持ち悪かった。

バイト先では昨日公園で見掛けた眼鏡の青年がハーゲンダッツを大量買いしていった。またか。流行ってるのかこのアイス。そんなことを思いながらレジをしていると眼鏡君から「あの…」と声を掛けられた。何か不備があったのかと緊張しながら返事をすると「どこかで会いませんでしたか?」とのことだ。

「…あ、違いますよ?ナンパとかそういうのじゃなくて純粋に…」と弁解を始めた眼鏡君に昨日公園で会ったことを告げると「やっぱり!」と嬉しそうにはにかんだ。可愛かった。

特にお客さんもいなかったので「これ好きなんですか?」と会話を続けてみると「あ、僕じゃなくて姉上が大好きなんです」と快く答えてくれた。もしや姉上とはあの清楚な美人ですか、と聞こうとしたら眼鏡君が「ていうか昨日はホントすみませんでした」と話題を変えてしまった。

謝られる理由がいまいちわからなかったけど多分花見関連のことだなと思って「探していた人達は見つかりましたか?」と答えておいた。

あ、やべ。今思えばこれ盗み聞きしましたって自己申告してるな。でも眼鏡君は普通に「自販機に挟まってましたよ」と返してくれてたから多分気づかなかったんだろう。

ていうか自販機に挟まるってどういうこと。失礼だけど眼鏡君の知り合いの人は頭大丈夫なのかな。昨日私もそういう人たちを見かけたけど今思えばあれが眼鏡君の探し人だったのかもしれない。

今日はこんなところかな。明日も朝からバイトだし今日はもう寝よう。おやすみなさい。




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