雨の日 *仁王
灰色の空
黒いアスファルト
泥水の水たまり
雨の日は世界がどんよりして見える
まだ小降りなのがせめてもの救いじゃな
ビニール傘をさしながらダラダラ歩く
「あ、におー!!」
「どうしたんじゃ。傘もささんと」
「忘れちゃってさ〜!駅まで傘いれて!」
どうぞと言うと、やった!と無邪気に俺の傘に飛び込んできた
歩きながらキラキラした笑顔で話す彼女
灰色の空の隙間から見える日の光
光を反射してキラキラひかるアスファルト
水たまりに映る虹
君がいるだけで
世界はこんなにも色鮮やかになるのだ