やばい。
そろそろやばい。

ちゃんと考えなきゃ。
ちゃんと…


「名前子…その調子じゃまだプレゼント決まってないみたいだね」

「…うん」

頭を抱えてピクリとも動かない私の肩をポンポンとみっちゃんが撫でてくれた。



「ねぇねぇみっちゃん、名前子ちゃん!ちょっと協力してほしいんだけど」

顔を上げると、クラスの卒業文集委員の友達が立っていた。

「文集の最後のページにみんなの写真いっぱい貼ることになったから、良い写真あったら持ってきてほしいの」

「へ〜おもしろそう!わかった。持ってくるね!」

何だか楽しそうな企画に気分がパァッと明るくなった。

どんな写真持ってこようかな〜
修学旅行とか遠足とか…学校行事以外の写真も持って行っちゃおう!



家に帰ってさっそくアルバムを棚から引っ張り出した


「何してるの?写真だらけだね」

「あ、精市!おかえり。」
どれにしようか床中に広げた写真を踏まないように、つま先で進みながら
精市が私の部屋に入ってきた。


「卒業文集の写真選んでるんだ〜。どれがいいかな?」

「ふーん。おもしろそうだね。あ、これとこれは?」

「なんで私が目瞑っちゃってるやつをピンポイントで選ぶのよ!」

「ほんと名前子って写真撮られるの下手だよね。…これも、あれも目瞑ってる…くくっ…」

「笑うなー!もう!」





精市の協力(?ていうか妨害?)もあって、良い写真が選べた。
あの後も変な顔の写真を何枚も見られてずっと笑われてたけど…




でも選べてよかった!

明日みんなの写真見るの楽しみだなー

そんなことを考えて、にやけながらベッドにもぐりこんだ。




…………………………



今日もプレゼントのこと何もできてない………!!!




あと4日