こんな日にも 33

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「骸、俺これから人と逢うんだよ！だから離せ！」

「おや？帰ると言ったではないですか」

「帰ってから何やるかなんて勝手だろ！」

このまま骸と一緒に獄寺さんの所に行くと面倒な事になりそうで、門の手前で別れるつもりだったのに、いまだに手を離せてもらえずに押し問答していると


「おい！そこの南国フルーツ頭！！沢田さんを離しやがれ！！」


後ろから知った声が聞こえて振り返る。
獄寺さんが走り寄ってきて、声をかける間もなく骸の手を離して俺を庇うように抱きしめた。

…結局面倒な事になったー！！


「おやおや、あなたは誰です？綱吉君を…」

「沢田さん大丈夫ですか！？」


頭上から声がするけど身動きがとれないから頭だけコクコクとなんとかうなずく。


「フッ…僕を無視するとは、」

「ごちゃごちゃうるせーな！！」

「…っっ！！」


獄寺さんが怒鳴るのを始めて聞いた。間近でいきなり聞いたもんだから肩がビクンと跳ねてしまい、気付いた獄寺さんは腕の力を弱めて俺の顔を覗き込む。


「すみません大きな声を出して。でも、あいつが沢田さんに失礼な事を…」

「ありがとう、獄寺さん」

「ごく…でら？(あのメールの…？)」

「獄寺さん、骸はちょっと強引だったけど、俺を助けてここまで連れてきてくれたんです。それに、友達…なんですよ」

「あ…そーなんすか。その、悪かったな…」

「まぁ、あなたが獄寺…さん？なら、それくらいの警戒心があって当然ですかね。むしろ、安心しましたよ」

「あぁ？何言ってやがるんだ？」


骸の言ってることは良く分からないけど、獄寺さんは俺の言いたい事を分かってくれたようで、大事には至らずにすみそうで良かった。


「んで、獄寺さん」

「はい」

「離して下さい」

「あ！すすすっすいません！！」


何だかさっきから「離して」ばかり言ってる気がする…。


「じゃあ骸、俺行くから」

「はいはい。どうぞご無事で★」

「はぁ？(ほんと理解不能)ま、いいや。行きましょう獄寺さん」

「はい」

ｰ33ｰ


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