んな日にも 30












「山本、屋上行かない?」

「おっす、ツナ!あぁ、天気いいもんな、行こうぜ」


昼は天気がいいと山本と屋上で食べる。
結局昼にも骸は呼び止める間もなく何処かへ行ってしまった。まぁ、彼女かあの2人の所なんだろうけど。朝に骸から言われたこと、山本なら分かるだろうかと思って話しかけようとしたら、一歩先に山本が口を開いたので慌てて言葉を飲み込んだ。


「ツナさぁ、年上の彼女が出来たって…本当か?」

「…はっ!?ンッ!ゲホッ!ゴホッ!」


言葉、つまり空気を飲み込んだ拍子の山本の言葉に驚いてむせかえる。


「大丈夫か?あれ、違うのか?えらい噂になってっけど?」

「な、んで…あ!あいつ!骸!!!」

「骸?」

「もー!山本聞いてよ!!」


朝の骸とのやり取りを何故離れたクラスの山本が知ってるのかなんてもう知りたくもないけどちょうどその話をしようとしてたから都合がいい。


「とりあえず、年上の彼女はいないから。で、この前話せなかった事と関係してるからこの際全部話すよ」
と切り出し、山本は俺の話に相づちをうちながら静かに聞いてくれた。そして話し終わる頃にはご飯はとうに食べ終わっていて、今朝のメールを山本にも見せた。


「これだけであいつ年上の彼女って言って、違くてもどちらかがセメテル。って言うんだ。わけわかんないよ、山本分かる?」

「あ〜…この前話してた獄寺さんの事だったのな。で、このメールで年上の彼女ね。まぁ年上ってゆうのはこの文章が敬語だからじゃね?で、セメルってゆうのは…何て言ったらいいんだろな…。俺が余り言うのも良くない気がするんだよな…(明らかに獄寺さんがツナを攻めてるな。でもツナがこうゆう事にうといって気付いただろうにハッキリ言わなかったなら…俺が勝手に言えねぇよな〜)」

「なんだよ山本まで…」

「まあまあ、拗ねるなよ。ツナは獄寺さんの事どう思ってんの?」

「ん〜?なんか、ディーノさんと同じようにお兄ちゃんが出来たみたいで嬉しい感じなんだけど…でも、ディーノさんとはちょっと違う感じがするから…」

「どんなふうに?」

「ディーノさんには撫でられても何とも思わないし、別の人といても気にならないんだけど…獄寺さんは嬉しくて…気になる」

「ふ〜ん…(でもあんまほっとくとまた精神的に体調が悪くなっちまうか…)なぁ、ツナ。俺もその獄寺さんに逢ってみて〜な」

「え?あぁ、うん!そうだね!山本も獄寺さんと逢ってよ!土曜日の午後は部活?獄寺さんと逢うんだけど」

「店?」

「ううん、獄寺さんち」

「は!?家!?」

「う、うん。どうしたの?」

「あ、いや…(ハッキリ言えないとじれったいのな…)」







ー30ー



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