んな日にも 21
ドンドンッ!!ガチャッ!!
「ツナ兄ー!!まだー!?」
ベッドに腰掛けていまだに昨日の事をつらつら考えていると部屋のドアが開かれる。
今日はフゥ太と一緒に山本と遊ぶ約束をしていた。正直今の気分で"遊ぶ"とゆう行為は気が重い。だけど今日は山本の誕生日。親友の誕生日に暗い顔をしていては駄目だ。
「フゥ太、返事を聞いてからドアを開けろって言ってるだろ?」
「あ…だってツナ兄遅いんだもん…」
「ごめんな、行こう」
「うん!」
はしゃぐフゥ太を連れて待ち合わせしていた駅前で合流する。
「おっす!ツナ!フゥ太!」
「たけし兄!」
「はよ、山本」
「たけし兄!たんじょーびおめでとう!今日はね、僕がたけし兄をエスコートするよ!!」
「あはは!エスコートなんてどこで覚えたんだよ!」
「今日は山本の誕生日だからフゥ太が張り切っちゃって、俺も何やるんだか聞かされて無いんだけど付き合ってやってよ」
「それは楽しみだ!フゥ太よろしくな!」
「うん!まずはゲームセンターね!!」
「お前、自分が行きたいところじゃん!」
「まぁまぁ、ツナ」
そんな感じでゲームセンター→バッティングセンター→並盛り神社と巡り、フゥ太ルールにのっとって遊び、最後だと言って山本の家であり、彼のお父さんの寿司屋「竹寿司」に到着…寸前の曲がり門でフゥ太はその店の息子に、呼ぶまで入ってこないで!と言い先に店へ行き、俺と山本はポツンと外に取り残された。
「…山本、何だかごめんね。これじゃいつもの遊びと変わらないのに…他にも誘いがあっただろ?」
「まぁ遊びの誘いはあったけど俺はいつも野球優先になってるから今日は久しぶりに2人と遊べて嬉しいのな!」
「ありがとう、山本。それと、まだ言ってなかったけど…誕生日おめでとう」
「サンキュ!…なぁ、ツナ」
「何?」
昼間、散々フゥ太に引きずり回されて何かを考える隙など無かった為にだいぶ気持ちが落ち着いてたのでおめでとうと、笑顔で言えた。山本も嬉しそうに答えてくれて良かった。
でも、直後に山本が真剣にこちらを見た。
「気のせいだといいんだけど、今日ちょっと元気なくね?」
「えっ?(…まずい、無意識に顔に出てたのかな??)」
「や、ほんと何となく…気になることでもあんのかなって…」
「いや、あ〜…うん。ちょっと…」
「無理に理由聞いたりしないけどさ、何か俺に出来ることがあるなら言ってくれよな!」
「…ごめん…今は自分でもよく分からなくて上手く説明出来ないや…」
「ん!分かった。謝るなよ!俺たち親友だろ!?」
「山本…」