んな日にも2-14












部屋へ入れてくれた人に軽く会釈をして獄寺さんはズンズンと奥へ進む。
やたら上層階だとは思ったけど…此処は…スウィートだとかVIPだとかがつく部屋なんじゃないだろうか…。

その部屋の中の…おそらく中心部が撮影場所らしく、特に沢山の人がせわしなく働いていた。
獄寺さんはその中でも中心にいる人へと歩み寄り、声をかける。


「お疲れ様です」

「おせーぞ」

「やっと主役登場ね。さぁ、さっそく着替えを」

「や、その前にDMのモデルの件の…」


挨拶もそこそこに、そう言って獄寺さんは俺の背を押し、黒スーツの男と、ちょっとキツそうだけど綺麗な女性の前に俺を立たせた。
“DMのモデル”とは…先週話したことだとは思う。
けど、いきなりその話題になるとは思いもよらずに獄寺さんを見ると、少し笑顔をくれて2人を紹介した。

その笑顔は…あんまり好きじゃない。
と思ってしまったのは何故だろう…。



「沢田綱吉君です。沢田さん、彼はリボーンさんでボンゴレの社長です」

「は?」

「んで、こっちがボンゴレのデザイナーのビアンキ…で、俺の姉です」

「へっ!?(ボンゴレの社長に、ザイナーが獄寺さんのお姉さん!?え?え?何それ!いきなりそのハードルは高くない!?)」

「おい、獄寺…冗談だろ?」

「…うちの服、着れるのかしら…」

「や、先日も言ったように顔を出すつもりはないのであくまで雰囲気としての被写体としていてもらいたくて…」



俺が頭の中でパニクっていると、目の前の2人は獄寺さんに呆れたとゆうような声をかけた。
…獄寺さんが何と言おうと、2人の言わんとしてることはその顔を見れば馬鹿な俺だって分かる。
獄寺さんは俺をフォローしてくれていると分かってはいるけれど…それがまた何となく…イライラした…。

そして、すぐにリボーンとゆう人の「もういい、仕事するぞ」とゆう言葉でこの話しは終わってしまった。
社長こその貫禄だろうか、その威圧的な態度に獄寺さんも言葉を呑むしかなかったようで、俺を近くのテーブルへ案内すると、準備の為に別の部屋へ行ってしまった。







ー14ー



[back]|[next]










.