んな日にも2-12
「聞いて!山本!骸!」
「お?」
「なんですか、騒々しい」
昼休み、いつもの屋上。
言いたくてうずうずしていたのをやっと解放出来きるとあって、弁当を広げる前に、2人が買ってきたパンをそれぞれ口にする前に、勢い良く話し始めた。
「今度、ボンゴレの撮影現場の見学に行けることになった!!」
「へ〜、良かったじゃんツナ」
「彼氏のコネですか?」
「俺から頼んだんじゃなくて、獄寺さんが仕事で行くから、来るかって誘ってくれたんだけど、まぁそーゆうことになるかな」
そう、昨日夕方まで獄寺さんの家で瓜と遊んでいたところにメールが来て、誘われた。
もちろん俺は二つ返事で誘いを受けた。
「彼はモデルもやってるんですか?」
「え?いや、一度嫌々やらされただけでそれ以降は…」
「ツナの携帯見た限りじゃ代打のモデルだけじゃもったいないのな」
「実物は僕ほどじゃありませんでしたが、背がありますからね」
「…骸以上に決まってんじゃん」
「何か言いましたか…?」
「何も〜」
「ツナもモデルやったらいいのな!」
「えっ!?い、いや。そんな…やだな、山本。変な事言うなよ、俺…アハハ…」
「…なに過剰反応してるんですか…まさか」
「なっ、なんだよ“まさか”って!」
「ツナがモデルか!分かる気がするのな!」
「なっ!なななに言ってんだよ山本!!俺なんかっ!!」
「怪しいですね…」
「ん〜…モデルって言ってもそんな大層なもんじゃなくて、顔とか分からなくて雰囲気程度に…って誘いはあったんだ…」
「へ〜!すごいのな!」
「まぁ、君程度ならそのくらいが妥当ですかね。いくら彼氏が良くてもモデルならそれなりに必要でしょう。ふふふ、何なら僕が「そー言えばツナさ〜」
「山本武!!」
「ん?」
「まだ僕が話してたでしょうが!」
「あ、そか。んでさ〜ツナ、」
「(…ピシッ…)」
それからは、まぁ、骸が一方的にネチネチ山本にあたってたけど…
俺の頭の中は、骸の言葉がループしていた。
君程度ならそのくらいが妥当…