んな日にも2-7














…降りてもらって正解だった…今の声は、ちょっとキタ。ヤバかった。
こんな風に以前より過度のスキンシップはしているが、沢田さんと俺は付き合い1ヵ月を過ぎてもまだ清い仲だ。
ちゃんとしたキスすらしていない。
もちろん、俺には何度もチャンスがあった。
逢えてる時間は短いが、相手が家にいるんだから出来ない事はない。

けど、沢田さんにそうゆう事をする意思が見られない。
行為を持たれてる事も、今みたいな事を本気で嫌がってはいない事も分かっている。
ただ、沢田さんにとって付き合ってる、と言うのは今みたいに一緒にいていちゃつくくらいで満足。で止まってるように思えるから下手に手を出して揉めるのを避けたい。
告白の時と同じになってしまうが、やっぱり無理強いはしたくねぇし、俺を欲してほしい。



俺の家にいるのに時間が少ない、先に進みたいのに進めない。
そうゆう悶々とした、沢田さんを近くに感じたい気持ちを写真を撮る事で紛らわしてるふしがあり、やはり写真禁止令は絶対に駄目だ。


「カメラ目線でポーズとって下さい。ってわけじゃなくて、いままで通り普段の様子を俺が勝手に撮ってるだけだし、撮ったやつ見せますから、ね?」

「ゔー…」


沢田さんはソファーの前にあるガラステーブルの向かいに逃げて俺を恨めしそうに見ながら唸ってる。
まるで猫が1匹増えたようだ。
微笑んで、おいでおいでと手招きすればぎこちなくトコトコ近づいてくる。
何だろなぁ、この可愛い生き物…。
俺の隣に座った沢田さんを、定位置の足の間に座り直させて暫く髪をすくように撫でる。


「姫のご機嫌は直りましたか?」
柔らかくて俺と同じ物を使ってるとは思えない良い匂いのする髪に顔を埋めながら問うと、沢田さんがもぞもぞと動いて俺を見上げる。


「…絶対に俺って分からない?」

「はい。あ、そうだボンゴレの服を着て下さい!その服は持ち帰りOK、モデル料って事で!」

「え?そんな、悪いですよ」

「俺見たいのに、沢田さんなかなかボンゴレの服着てくれないから」

「だって…似合わないし…」


そう、沢田さんはこの1カ月で店にもまた来てくれるようになった。
店内で試着もする。けど「似合わない」と言って着たままでは試着室から出てきてくれず、買ったのはTシャツくらい。
俺の部屋にボンゴレの服はもちろんごろごろあるが、サイズが合わなくて着れない。







ー07ー



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