んな日にも2-6














逆ギレ気味になってしまったが、やはり写真を守りたくて沢田さんの手の平に乗るデジカメの上に自分の手を重ねて更に悲願する。


「週末せっかく来てもらっても、ろくに一緒にいられる時間ないし、沢田さん俺が写真撮るの好きなの知ってるでしょ?目の前に大好きなあなたがいるのに撮るなってのは拷問っすよ!」

「だから、撮っちゃ駄目とは言ってなくて…勝手に撮るのを止めて欲しいんだってば!デジカメって携帯と違って音を消せるから、さっきデジカメの画像見た中に寝てない写真もわりとあったのが怖いですよ?」

「…それはやっぱり、かまえてるより自然な時の方が良かったりするじゃないですか…色んなあなたを見たいから…だから…」


そりゃ、俺だって寝顔撮られてたら止めて欲しいと言うだろう。ただ、こんなに大好きな相手の日常や、無防備な可愛い可愛い寝顔を欲しくない奴なんていないだろう。
いや、沢田さんの寝顔を他の奴にくれてやるわけは無いが。
もちろん撮ってるのはテレビを見ている横顔や、瓜と遊んでる時の写真であって、決してやましくは無い。
むしろよく撮ってるのが今まで気づかれなかったと…いや、これじゃ責任転換になっちまう。
ともかく、これじゃらちがあかない。仕事まで時間があると言っても1時間そこそこ。口論して時間を無駄にしていたくない。


…仕事?

俺はふと、名案を思いついた。


「なら!今後目的があって撮るならいいですか!?」

「どーゆうことですか?凄く嫌な予感するんだけど…」

「沢田さんをボンゴレDMカードのモデルにします!!」

「…っはぁぁぁ!?なっ、なな何言って…!!」


予想通り良いリアクションんとって 沢田さんは逃げ場のないソファーの上で、それでも後ずさりしようとする。
俺は逃がすまいと握っていた手にグッと力を入れて(もちろん、沢田さんが痛くない程度に)自分の方に引き寄せ、近づいた可愛い鼻先にちゅっとキスをすれば、ヒュッと息を吸って驚きに身体を強ばらせる。
何度やってもこうなる事を熟知している俺はそのまま沢田さんを抱き上げて俺がソファーへ座り、沢田さんを足の間に座らせ、後ろから抱きしめる。


「大丈夫です。写真は沢田さんだと分からないようにしますし、聞かれても誰だかは人に言いませんから」

「で、でもっ」


後ろから耳元に囁くように話しかけると、耳と頬を赤くしながら困ってる沢田さんが可愛くて仕方ない。


「作ったらまず沢田さんに見せますよ?それで気に入らなければ使いません」

「う…ん〜…」


もう一押し。とばかりに近づけていた唇をその耳に押し当てて


「だめ?」
と息を吹き込めば


「ふっ…ンッ、わっあぁぁぁっ!!」


と叫んで沢田さんはソワァーから飛び降りてしまった。







ー06ー



[back]|[next]




back








.
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -