素敵な魔法1

ユーシスが上級生に襲われた時の話しです。


*****


 科学クラブの先輩アンモはユーシスにとても親切で、中等部生だったユーシスはアンモをとても慕っていた。

「ユーシス、良かったら僕の部屋に来ないか。面白い本があるんだ」

 そして、ある日アンモはユーシスを寮の自室に誘った。当時、アンモの同室者は怪我で療養中のため部屋にいなかった。
 そしてユーシスは優しい上級生の誘いを疑うことなく了承した。

「もちろん行きます!」
「じゃあ今日の7時に」

 中等部のユーシスはとても背が低く、まわりが成長していく中でまだ背が伸びず幼さを残していた。
 そんなユーシスは背の高いアンモを見上げて首が痛くなった。

「楽しみに待っているから」

 アンモは人好きのする笑顔を浮かべた。



*****


 ユーシスは今日の予定をニリアに伝えねば、と彼の姿を探したが運悪く捕まらなかった。
 まぁ別にいいか、と部屋に書き置きを残してアンモの部屋へと向かった。
 お土産にお気に入りの菓子を持ち、ユーシスは部屋の扉を叩いた。

「こんばんは!」
「やぁ、来たね」

 扉を開けたアンモは小さなユーシスを見下ろした。


続く!



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