一万ヒット記念5

ユーシスside

「あ」

 ニリアと別れ、教室に着いた瞬間私は大事な事を思い出した。
 ニリアは選択科目にて剣術実習を取っている。そして、今日はその剣術実習の日だ。
 絶体絶命である。私は剣術が全くと言っていいほど出来ない。ニリアは剣術が得意だから、もし上手く出来なかったら不振に思われるだろう。
 どうしよう、このままだと…

********


『では、シュンミ君。皆にお手本を見せてくれ』
『………』
『シュンミ君? 早くやりたまえ』
『は、はい。………えいっ! えいっ!』
『ぐわっ!痛っ! シュンミ君! 何をするんだ!』
『す、すみません! えいっ! えいっ! あれっ? え、えいっ!』

『なにあれ……ニリア様可笑しくない?』ヒソヒソ
『なんか、気持ち悪い動き〜』ヒソヒソ
『うわぁ…キモーい』ヒソヒソ
『てか、えいえい、って(笑)』ヒソヒソ

『あ、う……えい…えい…』
『シ、シュンミ君! ふざけるのはいい加減にしなさいっ!』
『ち、違っ』
『もういい! 廊下に立ってなさいっ!』

『やだーニリア様廊下に立たされてるよー』ヒソヒソ
『格好悪ーい』ヒソヒソ

『うっう……違うのに…ふざけてなんかいないのに……』エグエグ


*******


 なんて事になってしまうかもしれない…!
 そんな、そんなことになればニリアは私のせいで皆に馬鹿にされてしまう!
 ああ、どうしよう!このままだとニリアが辛い目に…!

ユーシスside終わり



[*prev] [next#]
[back]
[しおりを挟む]


「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -