一万ヒット記念4

 ユーシス達はとりあえず、入れ代わっていることを隠して過ごす事を決めた。
 今日一日なるべく人を避けて早くに帰る、帰ってきたらまた作戦を練る、という事にした。

「ニリア様、ユーシス様、おはようございます〜」
「うん、おは」
「ニリア、寝癖がついてるよ?」
「あっ………あぁ、ありがとうユーシス」

 いつものように声をかけられ、にこやかに挨拶しようとするユーシスにニリアは気づき直ぐさま止める。ニリアは普段、生徒達に挨拶などしない。

「…ごめんよ、ニリア。次から気をつける」
「あぁ」

 ユーシスも自分のミスに気づき、小声でニリアに謝った。

「ユーシス様〜! 今日も素敵ですぅ〜!」
「…」
「コホン! コホン!」
「あ……や、やぁ! ありがとう! 嬉しいよ」
「…ニリア、平気かい?」
「あぁ…俺も気をつけるよ」

 生徒を無視するニリアにユーシスは咳をして気付かせた。ユーシスはいつも生徒達ににこやかに挨拶する。
 ニリアもまた、ユーシス同様少し抜けていた。



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