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 キースちんが護衛してくれるおかげで安心ぐっすり眠れた俺は朝からハッピーだった。

「キースちん、おはよう!」
「あぁ、お前のおかげで寝不足だ」
「そんなに激しくしたっけ?」
「阿呆! お前が不安だというから俺は寝ずにいたんだ」

 そういうキースちんの顔をよく見れば確かに目が赤くなっている。これは徹夜明けの眼だ…!
 キースちん、俺のためにそこまでしてくれたんだ。三郎嬉しい!

「キースちん、優しいのね…」
「仕事だからだ。その代わり今日の日中は他のやつに付かせるからな」
「え?」
「当たり前だ。俺はこれから寝る」

 そんな、待って!
 追い縋る俺にキースちんは目もくれず去っていく。
 キースちんがいなかったら誰が俺を守ってくれるというの!
 と思ったらなんかやってきた。

「あっどーもチーッス!」
「だれお前?」
「今日1日キースに代わりサブロー様のお側につかせ」
「チェンジ」

 あんなのやだやだ! キースちんみたいに筋肉ムキムキのムチムチボディじゃなきゃやだやだ!

「キースちん、俺を捨てないでぇぇぇ!」


******


 朝ごはんを食べ終わると勉強会の時間がやってきた。うわぁい。現実って残酷なんだね!

「三郎君、おはよう」
「おはようサブロー」

 部屋に入ると二人のドエスが俺に挨拶をしてくる。

「昨日はよく眠れた?」
「あ……うん」

 金武君に聞かれて頷く。だってキースちんが守ってくれたからね!

「ふぅん、随分余裕があるんだねぇ………うざいなぁ」

 恐ろしいくらい低い声で囁かれて、俺のHPはあっという間に0になった。

「さ、今日も授業を始めま……サブローどうしました?」
「うひ、うひひひ……もうだめらぁ…」

 女王様スーツを身につけた金武君に鞭で叩かれる俺が見えた。もう俺に未来はない。

「サブロー! しゃんとしなさい!」
「はっ、キャシルたん!」
「全く、君はやる気ってもんがないのか!」

 キャシルたんに怒鳴られて現実に帰る。
 やる気? んなもん捨てちまったよ…金武君に会った時点でな。



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