倍返しだ!4

 すると上から大きなため息が。

「あのさ、見た目が女でも声が男なんだからバレバレでしょ」
「え……」
「喋る前は女の子かと思ったよ」

 ショーヤちゃん呆れ顔で言った。

「マジで!」

 俺、驚いて顔上げた。
 変じゃなかったんだ!

「俺、女装似合ってた!?」
「まぁ、うん」
「いやっほぉぉぉ!」

 そして思わずガッツポーズ! やったね!

「じゃあさ、じゃあさ、びっくりした? 本当は俺でびっくりした?」

 アシュラちゃんを見ると、嫌そうな顔しながら「まぁ……したな」と言った。
 と、いうことはだ! オカマを馬鹿にしていた二人に、こんな綺麗なオカマもいるんだぜって教えることができたんだ!

「えへへへ」

 嬉しくて思わず笑みがこぼれる。

「………なんかその格好で笑うと…」
「……別人みたいだな」

 ちょっとびっくりしたようにアシュラちゃんとショーヤちゃんは言う。
 そうなの?
 でも嬉しいから笑いは止まらない。いつになくニコニコしてしまう。

「じゃ、部屋に帰ろ!」

 二人の手を握ってブラブラ揺する。
 いつもなら振りほどかれるはずが、今日はなぜか繋いだままだった。

end


女装して思いの外可愛かった三郎にギャップ萌え! という話でした!
ギャップ萌えとは……と散々悩んだ結果、こうなりました。
ちょこっとクーナも出してみました。
多分このあとは、三郎が調子に乗ってアシュラ逹はうんざりすると思います。
リクエストありがとうございました! 楽しかったです〜!


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