倍返しだ!2
帰ると俺はまず、服を脱いだ。そしてクーナさんが馬鹿みたいに買ったたくさんの服の中から女でも着れそうなのをこっそり拝借した。
途中でクーナさんに見つかったけど。
「何してるの……?」
その時俺、全裸で片手にクーナさんの洋服握りしめてた。
「やだっパパのエッチ! 見ないでよ!」
「………パンツ穿きなよ」
「穿いたら服貸してくれる?」
別にパンツは脱ぐ必要なかったんだけどね。
とにかく俺は服をゲットした。変わりにクーナさんの信用を失ったけど。
******
口紅を塗り塗り。ファンデーションを叩き込む。マスカラでお目目ぱっちり。
最後にカツラをかぶればまぁ素敵。美少女が……
「美少女……?」
鏡に写る俺はいつもの美少年からちょっとちんくしゃな女の子。
不細工じゃないけど。
「おかしいなぁ。もっと美少女になるはずだったんだけど」
もとがいいからね。
まぁでもいいか、と俺は部屋を出てクーナさんの元へ。
「はーい、パパ」
手をヒラヒラしながら挨拶すると、クーナさんはポカンと口開けてる。まぁそうだよね! ちょっとちんくしゃだけど俺かわいいもん!
「サブ子ちょっと出掛けてくるね」
もっとクーナさんの反応みたい気がするけど、俺の本来の目的はショーヤちゃんとアシュラちゃん!
オカマを馬鹿にするものはオカマに泣く!
倍返しだ!
…続く
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