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クーナさんと暮らすこと早二ヶ月。新しい暮らしにも随分慣れた。
こうも長い事生活するとなんだか夢じゃない気がしてきた。え、現実? やだ恐い。
「クーナたんは俺の嫁」
「サブロー君? ご飯出来たよ?」
「アイアイサー!」
クーナさんの作るご飯はめちゃくちゃ美味い。ほっぺが落ちるどころじゃない。
「こんな可愛い奥さんがいて俺幸せ…」
「奥さんじゃないけどね、僕」
「まだセックスしてないもんね。体の関係がないと真の夫婦とは言えないよね」
「やめて…」
食事中だから、とクーナさんはちょっとげんなりしながら頬を染める。
照れてるんですね、分かります。本当は俺にぞっこんだもんね?
「クーナさん、クーナさん」
「はいはい。なあに?」
「この近くに町とかってないの?」
さすがに二ヶ月も大草原じゃノイローゼになってくるよね。
別にクーナさんと二人きりの生活が嫌ってわけじゃ、全くないんだけどさ。
「あるよ。行く?」
「行く行く! 超行きたい!」
「じゃあ明日いこっか」
さすがにちょっと退屈だよね、とクーナさんはとこか憂いをおびた顔で言ってくる。
そんなことないよ!毎日どうやったらクーナさんのちんこが見れるか、とかどうやったらセックスできるか、とか一杯課題があるから退屈じゃないよ!
そう言ったらドン引きされた。なんで? でも町に行けるのは嬉しい。楽しみだ。
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