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 なんだかとにかく俺は沈んでしまった。たすきも外して鬱々と過ごす。

「しーんちゃん、どうしたのよー!」
「うっせぇ…俺はナイーブなんだ…」
「あらー、いつもの元気はー?」

 女子のからかいも、いつもだったらもっと言い返すんだけどな…今はそんな元気ないよ……。
 俺は繊細なんだ。色々悩むこともあるんだよ。

「もー! 祐一君が冷たくするからしんちゃん沈んでるじゃん!」

 えっうそっゆうちゃんいたの!?
 机から顔を離して顔をあげると、ゆうちゃんが無表情で俺を見ていた。ドキドキ…!

「……ふーん」
「祐一君たらー、いつものしんちゃんに戻してよー」
「嫌」

 興味なさそうにそっぽ向くゆうちゃん。
 ガーン! なんだよー。俺の事なんてどうでもいいってか。まあ、そんなゆうちゃんも可愛いんだけどさ…
 ちらりと俺を見ることもせずに、ゆうちゃんは教室から出ていってしまう。

「うううううううう」
「あーん、しんちゃん元気だしてー?」

 ゆうちゃん…!


******


「中田ああああ」
「はいはい。だから俺と付き合えばいいだろ?」

 放課後、こっそり家から酒を持ってきて中田の部屋で飲む。未成年だけどこっそり良く飲んでいる。

「バカ、そういう訳じゃなくてなぁ…」
「なんだよ。俺意外とモテるんだぞ?」
「そりゃ、お前はイケメンだけどさあ」
「じゃあいいじゃん真太郎、俺でいいじゃん」
「バカ、俺にはゆうちゃんという大事な人が…!」

 酔ってグダクダな中田が俺に覆い被さってくる。抵抗しようにも、俺も酔ってグダクダなのでそのまま中田の下敷きになってしまう。



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